深センの街角で
深センの街角で、ある男性が交差点を横断しようとしているのを見かけた。何気なく見ていると、歩道の信号は赤だったが、その男性は車が来ていないのを確認し、そのまま横断歩道を進み、道路向かいの歩道に向かった。
言ってみれば信号無視だが、その交差点は片側1車線の交差点で、決して広くなく、交通量もなかったし、歩行者の信号無視は日常茶飯事の光景だ。
正直、ちゃんと信号を守っている人の方が少ないかもしれない。
なので、その様子を見ても、特に気にも止めなかった。
しかし、次の瞬間、思いもよらない展開が待っていた。
道路の脇にいた警官がピピーッ!と笛を吹き、飛び出して来たのである。
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信号無視で検挙
最初は、え?何事?と思ったが、その後の様子を見て理解した。警官はハンディサイズの機械を取り出し、男性の身分証明書をスキャンし、なにやら話していたのである。
そう、その歩行者の男性は赤信号無視で検挙されたのだ。
深センでは歩行者の信号無視も罰金が科せられる
深センでは歩行者であっても、検挙され、罰金が科せられる。実際、歩行者の赤信号無視に対して、深センの条例では2012年以降、以下のように決められているようだ。
●歩行者の赤信号無視(通常時):罰金20元 ●歩行者の赤信号無視(通勤ラッシュ時):罰金50元 ●歩行者の赤信号無視(2回目以降、警告無視、事故を引き起こした場合):罰金100元 ●また、過去の反則記録が残るため、以後の信用審査(クレジットカードや免許の申請など)に影響が及ぶ可能性がある。 |
日本では、”歩行者”が赤信号無視したり、車道を横断しても、お巡りさんに注意されるだけかもしれないが、深センでは実際の罰則があるのだ。
それにしても、信用審査にまで影響するとは・・厳しい。
搭載カメラで検挙も
交差点交差点にお巡りさんがいないから大丈夫と思ってはいけない。過去の記事で書いたように、中国にはいたるところに監視カメラが設置されている。
道路、ショッピングモール、地下鉄駅内など、カメラが無いところは無い。
もちろん、交差点にも当然何機も設置されている。
監視カメラが設置されている交差点がある、というのではなく、全ての交差点に監視カメラが設置されていると言っても過言ではないだろう。
その監視カメラを使って、赤信号違反の歩行者が実際に検挙されている。
人認証システム搭載カメラで
なぜそんなことが可能なのか。それ以前の記事で触れたが、中国国内の監視カメラは顔認証システムが搭載されており、さらに、全国規模のネットワークでデータベースとつながっているからだ。
なので、信号無視をしている状況が監視カメラに捉えられれば、システムが莫大な身分証明書の写真データベースから違反者を探し出し、あっという間に個人を特定することができるのである。
信号無視をしないようにしよう
深センの街で、歩行者の信号無視の様子は日常茶飯事である。その数は相当数なので、全員が検挙され罰金が科せられているとは到底思えない。
しかし、法律では赤信号無視は罰金が科せられることになっているのだ。
さらに、ネットで調べてみたが、実際に、監視カメラに赤信号無視を捉えられて罰金通知が来た人もいるようだ。
ということで、車が来ていないから、急いでいるから、みんな渡っているからと言って、信号無視をしないようにしよう。
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この記事へのコメント
Takahiro
ただ単に車の数が多い以外に、歩行者信号無視による渋滞も多い気がするのでいい流れですね。しかし罗湖の歩行者信号、青になって5秒未満くらいで点滅始まる感じです…点滅時間は長いですけど慣れないです。気をつけます。
管理人
コメントありがとうございます。
確かに市内は信号の時間が短いですよね。でも、ちゃんと守るようにしています。