日本にたくさんあるリサイクルショップ
日本には洋服のリサイクルショップがたくさんある。日本にいた時、リサイクルショップを巡るのが好きで、中古の洋服を買ったものである。
リサイクルショップだとかなり安く買うことができるし、中古といっても日本の古着は程度が良い。
その品限りの思わぬ掘り出し物に出会ったりもする。
リサイクルショップ巡りは宝探しに似ていると思う。
買いたいものが見つからなかったとしても、探す過程が楽しいのだ。
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中国にはリサイクルショップがない
しかし、中国には洋服のリサイクルショップがない。ゼロではないかもしれないが、少なくとも私は見たことがない。(家具などの中古店はあるが)最初はなぜ古着屋がないの?と思った。
子供服は子供が大きくなったら使えなくなる。断捨離で家の服を処分したい人もいるだろう。
そんな服たちをいくらかのお金に変えることができれば、処分する側としてもありがたいし、
買う側としても安い服を買うことができる。
リサイクルショップはまさに、売る側、買う側どちらにとっても”win-win”の店だと思うのだが、中国には全然洋服のリサイクルショップがない。
どうして中国にはリサイクルの古着屋がないのだろうか?
実はこれも中国と日本の文化や考え方が関係しているのである。
中国人とって、中古の服は気持ち悪い
中国人と話している時に、ひょんなことから服の話になって、「今着てるこの服、日本リサイクルショップで買ったんだけど、めちゃくちゃ安かったんだよ。」
と言ったことがある。
するとその子は、
「え?中古?気持ち悪くて自分は嫌だ」
と言ったのである。
日本では古着は当たり前で、むしろビンテージジーンズなどはプレミアがつくこともある。
そんな日本人にとっては、ジーンズ、ジャケット、カーディガンなどが中古だったとしても、普通は気にならないと思う。
しかし、中国人の多くの人に言わせると、中古の服を着ることは
「気持ち悪い」
のである。
前の使用者が信じられないから
「だけどさぁ、ちゃんと洗ってから着るんだから…、綺麗でしょ」と私が言うと、
「いや、どんな人が着てたかわからないから、洗濯では洗い落とせない汚れがついてるかもしれないじゃん」
と反対意見を言われた。
つまり、前の使用者が信じられないのだ。
彼曰く、毒物を扱ったところで服を着ていたかもしれないし、食事中は言えないような汚物が染み込んでいるかもしれない…その可能性がある以上、中古の服は嫌だ、と言うのである。
そ、、そんなことってある!?(^^;
しかし、マナーのない人、儲けるためならどんなことでもする人が結構いるので、中古で売られている服の出どころが気になる、と言うのわかる気がする。
確かに、この国でリサイクルショップがあったとしても…買いたいとは思わないかな…。
服を売る人の「マナー」。これが、リサイクルショップがない1つ目の理由だ。
お下がりをもらうとメンツが潰れる
2つ目の理由は、他人の服を着たくないというのは、中国人のメンツを重視する文化が関係している。これは日本人にはわからない考え方だ。
日本では兄弟が何人かいる場合、着れなくなった上の子のお下がりをもらうのは当たり前である。
例えば、弟がお兄ちゃんの服をもらって着たとしてもそれを恥ずかしいと思うことはないと思う。
近所の年上の子が着れなくなった服をもらうことだってよくある。
しかし、中国では違う。それはメンツに関わる、恥ずかしいことなのだ。
お兄ちゃんの服を捨てずに弟に着せるということは、服も買えないほど貧しい、ということになるらしい。
下の子にお下がりを着させるということはプライドが傷つくことなので、無理をしてでもその子専用の服を買うのである。
一人っ子政策が長く続いた中国では、そもそも兄弟間でお下がりを着させるというケース自体少ないが、近所の年上の子の着れなくなった服をもらうということもしない。
もらったら「メンツ」が潰れてしまうからである。
このように、「服をもらうことは恥ずかしい」という考え方が浸透しているため、古着のリサイクルショップが流行らないのである。
日本はリサイクルショップが多い
日本に帰るたびに、改めて実感する。ホント、日本はリサイクルショップがめちゃくちゃ多く、そして、品質が良く、綺麗だ。
これからはエコの時代なので、中国もうまく物をリサイクルできるようになればいいのになぁ、と思う。
【この記事はここまで】お読みくださりありがとうございます
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この記事へのコメント
PMZ
確かに中国で、服のリサイクルショップは見たことがないですね。代わりにというか、シンセンでは、貧しい人向けの無料の中古服提供ステーションを見たことがありますね。中古服の回収ボックスもけっこう見かけます。基本的に貧しい人向けなんでしょうね。
ただ、日本にいた30年ぐらい前は、日本でも服のリサイクルショップなどは、ほとんどなかった気がします。子供の頃となるとなおさらですね。基本的に昔は駄目になるまで繕ってでも着るという感じだったかと思います。
服のリサイクルショップが成り立つためには、相当数の量が市場に出回らないといけないでしょうから、物が溢れるほどの生活水準に社会が達することが大前提なのかもしれませんね。かつ均質な衛生観念がなければならないのかな?
ペッペケ
コメントありがとうございます。
そうですね、ある程度、質の良い中古品を出せる人が増えてきたら中国にもリサイクルショップができてくるのかもしれませんね。