“並ぶ”ことに関して、中国、香港、日本はどう違う?

中国深センのスーパーで横入りされた

今日、深センのローカルスーパーで買い物をした時の話である。

店内は結構混んでいたのに、レジは一つしか空いていなかったため、レジ待ちの客が5人ほど並んでいた。

列の後に並び、レジを待っていると、ひとりのオッさんが列の先頭にさらっと横入りをし、そのままレジを済まして去っていったのである。

全く悪びれることもなく、堂々とした様子であった。

「おいおい…」とは思ったが、このような横入りの様子は中国では当たり前だ。

マナーを守るという点で、以前よりかなりよくなって来たのだが、やはり並べない人が多い。

店員も当たり前の光景なので全く指摘をしない。

今日は“列に並ぶこと”に対する、中国、香港、日本の違いについて書いてみたいと思う。

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中国では並べない人が多数

中国の、特に大都市ではマナー向上が叫ばれている。

深センでも、路上広告を使って、市が「マナーを守ろう!ちゃんと並ぼう!」と呼びかけている。

その結果、確かに大きくマナーを守れる人が増え、店の前や列を作るようになったのは事実である。

これは、ほんの数年前には全く見られない光景だったので、本当にすごい進歩だと思う。

しかし、並ぶことに関してはまだまだ発展途上であると言わざるを得ない。

おそらく全体の8割くらいの人はちゃんと並ぼうとするのだが、逆を言うと2割くらいの人は並ばないということになる。

地下鉄などの乗車待ちの際、8割くらいの人がきちんと並んでいても、2割くらいの人がガーッと横入りして乗り込もうとするため、乗車口は大混雑する。

地下鉄では一応並んでいるが・・
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ドアが開いた瞬間、列は崩れ、降りる人を待たずに我先に乗り込もうとする人たち
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真面目に並んでいては先を越されるので、地下鉄に乗れないことも普通にある。

また、上記したようなスーパーのレジ前の横入りの場合、店員が「ちゃんとお並びください」と言えばいいのだが、店員は我関せずである。

よって、レジ前は横入りしたもの勝ちとなっている。


香港ではみんなちゃんと並ぶ

深センから国境を超え、香港に行くと、全然違う。

みんなちゃんと並ぶ様子を見かける。

香港のバスは地元の人たちがよく利用する交通手段で、通勤時間になると100人くらい並ぶこともあるのだが、整然と並んでいる。

また、MTRも“降りる人が済んでから乗る”ことがほぼ徹底されているので、混雑時も混乱は生じにくい。

また、中国と大きく違うのが、スーパーなどの店員がちゃんと注意することだ。

時々、香港でも横入りする人もいるのだが(横入りする人のほとんどは大陸から来た人のようである…)、店員が「ちゃんと並べ、後ろが見えないのか?」と注意している。

言い方は少しきついような気もするが、店員が客にマナーを守らせる様子は、中国大陸と違う点だ。



日本人は並ぶことに関してはすごい

日本人は並ぶことに関しては本当にすごいと思う。

私が日本人だから、と言うからではなく、客観的に見て、そうだと思う。

例えば、大災害の時だ。全てを失った人が、ちゃんと並んで物資を整然とと受け取っている姿が世界に感銘を与えたのは記憶に新しい。

また、帰国時、日本のスーパーで買い物をしても、そう感じる。

レジが一つしか空いていなくて何人か並んでいる様子を想像してほしい。

もう一人の店員がやってきて、となりの2番レジが空いた時、お客さんはどうするだろうか。

あ・うんの呼吸で、譲り合い、今まで並んでいた順番で、2つのレジに客が分かれて行くのである。

うーむ。すごい…。事前に並ぶ順番を打ち合わせしていたの?と思ってしまうほどだ。

日本にいたらこれが当たり前なので特に何も感じないだろうが、中国から一時帰国すると、本当にすごいことだと思う。

中国や香港では、2番レジが空いた瞬間に、我先にとみんなダッシュするところである。



中国生活になれた人が帰国した場合、並ぶように気をつけよう

中国生活になれた人が日本に一時帰国するときは、列に並ぶという点で、気をつける必要がある。

中国生活が長い人は、並ばない人が当たり前の環境に晒されているため、気をつけていないと、無意識に日本ではマナー違反(例えば、上記したように、他のレジが空いたらダッシュするなど)をして、恥ずかしい思いをしてしまうかもしれない。

並ぶことだけに限らず、中国生活が長いと、知らず知らずに日本ではマナー違反ということをしてしまうかもしれないので(あとは乗り物内で電話することとか・・)、帰国時は日本のマナーを守るように気をつけよう。


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