深セン市内中心部で
深セン市内中心部でのこと。道を歩いていると、前の方で座っていた若いカップルに1人の子供が近づいていくのが見えた。
小さな子だ。小学生に入ったか入らないかくらいの年頃だろう。
そして、手にはプラスチックのコップがあり、そのカップルに対して「お金をちょうだい」と言ったのである。
そう、その子は、見知らぬ大人に小遣いをせびっていたのだ。
その若いカップルは最初戸惑った様子を見せたが、彼氏はポケットから5元札を取り出し、子供のプラスチックのコップに入れたのであった。
その後、子供は一言も言葉を発することはなかった。
もらって当たり前。
と言わんばかりにそこを立ち去ったのである。
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子供をダシに使いお金を要求
このように、子供が大人にお金をせびる光景は深セン市内で時々見かける。子供が悲しそうな目をして「お金をください」と大人に話しかけるのだ。
もちろん、全く見ず知らずの子供なので、お小遣いを渡す理由は全くないのだが、
かわいそうと思ってお金を渡す人たちも結構多い。
しかし、これはほとんどの場合、子供が本当に小遣いが欲しいと思ってやったことではない。後ろに黒幕がいるのだ。
子供たちを悪用している大人が指示を出し、子供ダシにお金をもらって来させる“ビジネス”なのだ。
優しさ、メンツ重視の文化につけこむ行為
これはなかなか悪質だ。中国人は大人には冷たくても、子供に優しい人が多く、困っている子供がいたらなんとかしたいと思うようだ。
そして、メンツを重視する文化がある。
例えば、上記のように、カップルが子供にお金をせびられた場合、彼氏の方は彼女の手前メンツがあるため、お金を渡す人がほとんどだ。
それを知っての事が、比較的若めのカップルがターゲットになっているところを見かけることが多い。
人々の弱いところを突いた、子供を使ってお金を稼ぐこの行為はなかなか悪どいと思う。
地下鉄の中でも
また、時々地下鉄の中で、母子と思われる2人が、乗客にお金を要求しながら歩く様子を見かける。みすぼらしい格好をし、「この子のためにどうかお願いします」と言わんばかりでお金を回収してまわる。
しかし、彼らは困窮してなんかおらず、そもそも本当の親子ではないことの方が多い。
そう、これも、子供を使った悪質なビジネスなのだ。
現在、深センではアルバイトだと普通は時給20元(約340円)以下である。
それが、子供を使って哀れみを買い、ペコペコするだけで5元札、10元札が面白いように箱に入れられるのだ。
そりゃ辞められないでしょう…。
なんかくれよ!
本当の被害者は子供たち…
手口は悪質だ。嘘(本当は親子関係ではないなど)がある場合、これは詐欺行為である。こういう背景があるので、私は一切お金は渡さないようにしている。
しかし、このような子供たちは本当にかわいそうだと思う。ダシに使われている子供はどうすることもできないのだ。
何もわからない子供たちが、お金儲けの道具として使われているのだ。
このようなかわいそうな現状が深センの街にはまだまだたくさんある。
【この記事はここまで】お読みくださりありがとうございます
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この記事へのコメント
WL
本当の親子である可能性は限りなく低くて、たいてい外地で誘拐されて黒幕に使われている...
管理人
コメントありがとうございます。
今もありますね。花とか小物を売っているパターンもあります。
bigpaddy
管理人
コメントありがとうございます。
そうですね。この件に限らず、無視が一番ですね。