深セン蓮花山公園の中にある結婚紹介場
昨日の続きである。昨日紹介したように、深セン蓮花山公園は美しく整備された公園で、頂上からは深センの街並みを見下ろすこともできる。
頂上からの景色
なかなかおすすめの公園である。
そんな蓮花山公園の中に、こんなスペースを発見した。
結婚紹介場
こんなところに結婚紹介場があるとは。
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親が子供の結婚相手を求めて集まっている
テレビなどでも見たことがあるかもしれない。中国各地にこのような結婚紹介場があるのは有名な話だ。
結婚相手を探している人たちが自己アピール広告を貼るスペースが設けられており、結婚相手を探したい人は出会いを求めてここに訪れ、自分にふさわしいと思う人を見つけるのだ。
エリア中に結婚相手を探すための自己アピール広告がびっしり貼られている
しかし、驚きなのがこの広告の作成者だ。
もちろん、結婚相手を探したい人が自分で作ったものもあるのだが、かなりの割合を占めているのが、自分の息子や娘の結婚相手を探すため、“親”が子供に無断で勝手に作成したものなのだ。
親世代が必死
「人は、適齢期になったら結婚し、子供をもうけるのが当たり前。」これは中国の伝統的な考え方だ。しかし、最近の若者の見方は変わってきている。
30歳を超えても結婚相手を探さず、独身生活を送るのも一つの生き方、と考える人が多くなってきている。(日本も同じかな?)
しかし、彼らの親世代(5-60代)は息子や娘のそんな生き方は受け入れられず、どうしても自分の息子や娘に結婚してほしいと思うのである。
それで、貼り紙を作成し、ここで必死に我が子の結婚相手を探しているというわけだ。
その多くは子供の許可は得ていないと言う。
ここで親同士が互いに情報交換をおこない、自分の子供のアピールをしあっている様子もあった。
自分の親が勝手に自分の貼り紙を作り、結婚相手を探していると知ったらどう思うのだろうか。
貼り紙には自己アピールが色々書かれている
貼り紙(結婚相手を探すための自己アピール広告)の内容が気になる。どんなことが書かれているのだろうか。
生まれ年、出身地、収入、性格、学歴、仕事、趣味、家族構成などの基本情報はほとんどのものに書いてあった。
それ以外にも「皮膚は白くかわいい」とか「性格はすごく良く、うちの子と結婚したら間違いなく幸せになれる」というアピールもあった。
また、お金や資産に関する情報も多かった。
いくら貯金がある、年収はいくら、家はすでに買ってあるなど、日本人には抵抗がある内容も晒されていた。
相手の要求も書かれている
自己アピール以外にも、結婚相手に対する要求も書いてある。相手に対する要求で多かったのは職業、収入、資産に関するものだ。
収入は〇〇元以上、大卒以上、年齢は何歳くらい、持ち家、車は必須、などと具体的に書いている人もいた。
結婚相手の経済状況が気になるのは理解できるが、ここまで書かれると敬遠されるのでは…と思うほどしっかりと要求している。
あと、不思議だったのは、相手に対する要求項目の中で、「身長」を挙げている人が多かったことだ。「170cm以上の人」「175cm以上の人を求む。」などと書いてある。
見た目が重要なのかな…。
そして、連絡先の電話番号はかなりの割合で、母親や父親のものであった。
連絡先として書かれているのは「母親」の番号が多い
娘本人が知ったら怒るだろうか…
写真付きのものもあり
中には写真付きのものもあった。こんなの
不特定多数の人が見る掲示板に自分の娘の写真を晒すとは…。
大丈夫なのかなぁ。
60歳で再婚相手を探している人も
ほとんどは若い人のものだが、貼り紙の中にはこんな珍しいものもあった。これ
なんと、60歳の女性が結婚相手を探している。
笑顔のおばさんの写真付きである。
「保険や家もあり、負担はかけない。人生の晩年を共に過ごせる人を探している」とのことだ。
深センは独身率が中国国内でトップ
先日も書いたが、深センは独身率が21パーセントで、中国の中で全国1位となっている。この数値は、結婚するのが当たり前とされている中国では驚異的なものなのだ。
そんな深センの結婚紹介場で、息子や娘のために必死になって貼り紙を貼る親の姿があったのである。
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この記事へのコメント
bigpaddy
管理人
コメントありがとうございます。
そうですね、かなり要求高いですよね。ここで見つかる人がいるのかと思います。