HSBCの口座内両替の手数料は安い
HSBCはネットバンク内で通貨間の両替が簡単にできる、非常に便利な銀行である。そのやり方は、こちらのページで説明したので見てほしい
→香港HSBCのネットバンク内で両替方法解説。手数料も安く、マルチカレンシー口座は本当に素晴らしい!
また、両替を行う際、売りと買いでレートに差がありそれが事実上の手数料になっているが、それが非常に安いということも説明させていただいた。(日本や香港の空港だと10%くらいとられるが、HSBCは1%くらい)
スポンサーリンク
通貨によって手数料は変わるのか?
さて、そんな記事を書いたのだが、これについて質問をいただいた(PMZさんありがとうございます)【質問抜粋】 香港HSBCの場合、多国間の両替といっても全て一旦香港ドルを経由するので香港ドルとの両替以外は手数料は2重になると、どこかの記事で読んだことがあります。例えば、日本円から元への両替の場合は、日本円→香港ドル→元というように計算されるということのようです。 この辺りの真偽がわかれば、是非教えて頂ければと思います。よろしくお願い致します。 |
早速調べてみた。
まず、日本円、中国元、香港ドルの3通貨の両替手数料
香港HSBCを利用する日本人が一番多く使うと思われる「日本円、中国元、香港ドル」の3通貨間での両替手数料を調べてみた。検証方法は、通貨を他の通貨に替え(両替1回目)、さらに元の通貨に戻して(両替2回目)、この2回の両替により、レートの差額によって減ったのが全体の何パーセントかを計算した。
例)※2018/2/1、HSBCのネットバンクで両替した場合 10000JPYを人民元に両替→569.8CNY これを再び円に戻す。 569.8CNY→9811JPY この場合だと、売り、買いの2回両替して10000円が9811円になったので、減った額(手数料)が189円。2回両替したので、1回あたり94.5円が手数料となる。 ということで、1回あたりの両替額(10000円)に対する手数料(94.5円)の割合は 0.95%(少数以下2位未満四捨五入)となる。 |
それがこちらである。
両替通貨 | 最初 | 1回目 | 2回目 | 手数料 |
---|---|---|---|---|
円→元 →円 | 10000円 | 569.8元 | 9811円 | 0.95% |
円→HKD →円 | 10000円 | 706.94HKD | 9800円 | 1.00% |
元→円 →元 | 1000元 | 17212円 | 980.35元 | 0.98% |
元→HKD →元 | 1000元 | 1228.93HKD | 980.17元 | 0.99% |
HKD→日 →HKD | 1000HKD | 13862円 | 979.91HKD | 1.00% |
HKD→元 →HKD | 1000HKD | 797.64元 | 980.59HKD | 0.97% |
上記表では、0.95~1%になっているが、それはレートの誤差、端数が切り上げられているからだと思う。
また、HKDが関係していない、円←→人民元の両替でも同様に1回の手数料は1パーセントになったため、
PMZさんにいただいた上記質問の回答としては、「手数料はHKDが含まれるかどうかによって変わることはないです。」ということになると思う。(PMZさん、ご質問ありがとうございました。)
その他の通貨は?
しかし、HSBCは12の通貨を利用できるのだ。上記3通貨以外はどうなのだろうか。気になったので、アメリカドル(USD)とタイバーツ(THB)でも検証してみた。
なお、計算過程は省略し、手数料のみの表である。以下の手数料は上記と同じく、1回あたりの手数料である。
では、まず「アメリカドル」から各種通貨に両替した時の手数料である。
両替通貨 | 手数料 |
---|---|
USD→HKD→USD | 0.48% |
USD→元→USD | 0.72% |
USD→円→USD | 0.73% |
USD→THB→USD | 2.39% |
これを見てわかるが、なんと、香港ドルより手数料が安くなった。
なんと、USD→HKD間だと、1回あたりの手数料は約0.5%となった。
しかし、気になったのが、タイバーツと両替した時だ。2.39%とかなり高い数字となったことだ。
では、タイバーツからほかの通貨に両替した時はどうなのだろうか。早速検証してみた。
それがこちら。「タイバーツ」から各種通貨に両替した時の手数料だ。
両替通貨 | 手数料 |
---|---|
THB→HKD→THB | 3.97% |
THB→元→THB | 2.62% |
THB→円→THB | 2.34% |
THB→USD→THB | 2.40% |
タイバーツからだと、どの通貨に替えてもかなり両替手数料は高いものとなった。
なるほど・・・通貨ごとに売りと買いの差(手数料)に違いがあるようだ。
まとめ
さて、上記データからどんなことがわかるだろうか。以下のことが言えると思う。1、香港HSBCのネットバンク内両替にかかる手数料は、地元の通貨である香港ドルかどうかではなく、通貨によって異なるようだ。 2、今回検証した中で一番手数料が良かったのがアメリカドルである。アメリカドル←→HKDだとなんと1回あたり、両替額の0.5%しか手数料が取られない。 3、日本人が香港HSBCで一番使うと思われる、「円、元、香港ドル」の3通貨間ではどの方向でも1回あたり、約1%の手数料がかかる。 4、マイナー通貨は手数料が高いようだ。今回はタイバーツで検証したが、おそらく取引量が少ないため、手数料は2.5%以上とかなり高いという結果になった。 |
上記検証結果が参考になれば幸いである。
※あくまで、私が個人的に調べ、計算したものです。計算ミス等あるかもしれません。ご利用の際は必ずご自分でご確認ください。損失があっても責任は負いかねます。
■香港HSBCに関する記事まとめ
【この記事はここまで】お読みくださりありがとうございます
スポンサーリンク
この記事へのコメント
PMZ
先の記事へのコメントにもとになったブログの記事はこちらです。
http://blog.ontheroad.jp/2006/08/hsbc_vs.html
かなり昔の記事なので、現状と異なるのかもしれませんが、「HSBC香港のネットバンキングでは、直接、日本円から米ドルへの両替指示ができますが、内部的には「日本円→香港ドル→米ドル」と両替されるため、2回分の両替手数料が必要になります」と書かれています。
つまり、「日本円→米ドル」の両替手数料は、「日本円→香港ドル」の両替手数料+「香港ドル→米ドル」の両替手数料とイコールになるという意味だと解釈しました。
今回実施して頂いた検証だと、これが正しいのか、ややわかりにくいかと思いますが、もし機会があればこちらも検証して頂ければありがたく存じます。
管理人
コメントありがとうございます。
早速調べてみました。
こちらの記事をご覧ください。
http://hongkongshenzhen.seesaa.net/article/hsbc_kennsyou.html