中国深センでゴミの分別のチラシが配られた。その本当の目的とは?

中国深センでゴミの分別のチラシが配られた。その本当の目的とは?

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ごみの分別方法のチラシが深セン市内で配られた

最近、こんなものが深セン市内の各所で配られた。

それがこれ
IMG_6528.JPG
な!なんと!ごみの分別方法について説明したものではないか!

見てみると、生ごみ、大型ごみ、ガラスごみ、危険ごみ、紙ごみなど、ごみの分別方法、また捨て方がイラストとともに説明されている。

まるで日本の自治体で出したものと変わらない。

これはここ最近で一番驚いたことかもしれない。

え?なぜかって?

ごみを分別することが当たり前の日本に住んでいる方は特に何も感じないかもしれないが、
中国で生活をしている日本人にとっては

「マ・・マジ!??」

と言いたくなる案件なのだ。

周囲の人々のゴミの扱い方を見る限り、ごみを分別することなど到底考えられないのである。



ごみ箱に捨てられたら十分合格点

残念なことに、ここにはゴミをゴミとして扱えない人がまだまだ多い。

例えば、

スーパーやコンビニで物を購入し、その場で包装を剥がし、そのまま店員の前で、店内で包装を足元に捨てる輩、

バスの中でナッツ系を食べ、ナッツの殻をそのまま車内の足元に捨てる輩、

ゴミ箱が僅か1mのところにあるのに、そのまま飲み終わったペットボトルを足元に捨てる輩…

このように、ゴミ箱とゴミは見えていないかのように行動する者が結構いる。

でもさすがに、何度見ても、気持ちのいいものではない。

見ると、

「なぜ目の前にあるゴミ箱に捨てないのだ…」

と思う。

そして、「ゴミを処理する人のことを考えてますか?」と言いたくなる。

そんな現状ゆえ、もしゴミ箱までゴミを持って行き、きちんと捨てることができれば、ここでは、それはもう十分合格点なのだ。



分別?無理っすよ…

ゴミ箱にゴミを捨てられない人にとって、ゴミを分類して分けるなど、到底無理なことである。

足し算引き算ができない子に、方程式をやらせるようなものだ。

まずはゴミ箱にものを捨てられるようになってからでないと分別などできるはずがない。



実際、何も変わっていない

このゴミの分別チラシが配られてからも、実際、ゴミの捨て方はなにも変わっていない。

マンションなどのごみステーションには相変わらず365日いつでも自由に捨てられるし、分別も一切ない。一つの巨大なゴミ箱が置いてあるだけだ。分別も何も関係なく、いつでも捨てて良い。

ということで、事実上は、ゴミの分別を促すチラシの通り分別してもごみステーションで混ざってしまうため、分別は全く意味がないというのが現状である。



目的はなんなのか

では、このゴミの分別のチラシの意味はなんなのだろうか。

考えてみたが、人々が少しでも文明的にゴミを扱えるようにするための、マナー向上の呼びかけなのではないだろうか。

ゴミを捨てられない人にとって、ゴミを分類することなど、考えもつかなかったことだろう。

それがこのチラシによって、多くの人に「ゴミを分別するという考え方があるのだ」ということを知らせることができる。

もちろん、ゴミを分別して捨てられる人がすぐに増えることはないだろう。事実、ごみステーションも従来のままなので、なにも変わらない。

何を言ってもダメな人もいるだろう。

しかし、伝わる人にはそのメッセージが届き、彼らのゴミに対する意識は少しは変わるのではないだろうか。

「ゴミを分別?え?どういうこと?分けてどうするの?」

そんな風に思う人もいるのではないだろうか。

つまり、このチラシは、ゴミの処理方法について全く考えたことがなかった人々に対して”新しい世界”を知ってもらうためのものだったのではないだろうか。

ゴミをこういう風に分別するんだよ。とわかりやすく買いてある。
IMG_6529.JPG



変わって来ている

ここ最近、この国も少しずつ変わって来ている。

中国語で、マナーの守れる人のことを「文明がある人、文明的な人」と表現するが、確かにだんだんと、文明的な人も増えて来ているように感じる。

相変わらず厚顔無恥にゴミを所構わず捨てる輩も多いが、

一方で、「ああいう人をみていると同じ中国人として恥ずかしい」「だから中国人は世界から信用がないんだ、ホント、やめてほしい。」という中国人の人もいる。

そして、そう言う考えを持っている人の割合は増えて来ている。

今後、少しずつではあっても、さらに”文明的な”社会になっていくのではないだろうか。

今回のゴミ分別のチラシが、ゴミのない中国の街に向けての大きなきっかけになればと願う。


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この記事へのコメント

  • HANABOTAN

    ぺっペケ様
    初めて書き込み致します。いつも楽しく拝読させて頂いております。

    初めて深圳に行ったのは19年位前でした。深圳の変わりようを長期に渡り見てきています。
    仲の良い中国人も沢山出来、信頼関係が一番の財産です。

    さて、ゴミ文化は急速発展し過ぎた若者達には田舎の土間も、ショッピングモールも変わらないのでしょう。
    私がティッシュをつかって店舗奥でゴミ箱らしき物を探していると 床に捨てれば良いと言われました。

    書けなくなったボールペンは、店の外に投げ捨てます。
    掃除の人がほうきを持って回って来るので通路にゴミを捨てるのが普通な感じでした。(3年位前)

    でも最近変わってきました。特に外国人がいるエリアは意識が高くなって、ルールを守らない中国人を恥じと感じている人が増えています。

    私の友人は、香港人と上海人のご夫婦なので、18年前に出逢い親しくなれたのも感性が合う方達だったらだと思います。

    香港は25年前から大好きになり、移り変わりをずっと見てきています。
    新しい情報楽しみにしています。

    2017年08月15日 11:34
  • ペッペケ

    HANABOTANさん
    コメントありがとうございます。
    19年も前から深センをご存知なんですね。
    長年見てこられた方からの情報に感謝です。
    ありがとうございます!
    2017年08月15日 21:54
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