中国で電動自転車禁止の動き
日本は道路交通法で禁止されているので、100パーセントモーターで動くフル電動自転車は使用できない。(電動アシスト付き自転車は大丈夫)しかし、中国の法律は日本とは異なり、フル電動自転車、または電動バイクの使用がオーケーである。(深センの経済特区内はひったくり防止のため動力が付いた二輪は禁止)
モーターで動くため、排気ガスを出さないし、給油の必要もない。ガソリンより遥かにエコなので中国で人気が高い。
しかし、そんな中国で、最近、電動自転車禁止の動きが出てきている。
今日はこれについて書きたいと思う。
電動自転車禁止の動きは、電動自転車に起因する火事から始まったのである。
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粗悪な電池を使った電動自転車から発火し、火事が多発
電動自転車を持つほとんどの人は、家の中や、集合住宅の地下駐車場などに停め、そこで充電を行っているのだが、充電時に発火し、火事が起きるという事件が、最近相次いで起きた。
いろんなところにこのようなポスターが貼られた
原因は電動自転車のコストを下げるため、粗悪な電池が使われたことだ。
普通は、電源に繋ぎっぱなしでも過充電防止機能が働く。勝手に充電が止まるのだが、粗悪な電池はそれが機能しなかったようだ。
電池から発火した火が燃え移り、かなりの大火事になったケースもある。
火事は大きなニュースになったため、電動自転車の危険性について人々の関心が一気に高まった。
そして、自分の住む集合住宅で電動自転車を自宅で充電することを心配する声があがるようになったのである。
建物内に電動自転車を持ち込み禁止
この状況を受けて、深センでは全面的に「建物内に電動自転車を持ち込み禁止」の措置が講じられた。「建物内に電動自転車を持ち込み禁止」の張り紙
小区(中国の住所の単位)や建物の入り口に「電動自転車の侵入禁止」の張り紙が貼られ、建物内から電動自転車が消えた。
建物の中の電動自転車は撤去され、管理人(保安)が入り口で建物内に持ち込もうとする人達に注意を払っている。
実際、私の住んでいる建物の地下駐車場からも、たくさん停まっていた電動自転車が全て無くなった。
突然の自転車持ち込み禁止令。いきなり止められて戸惑う人たち
“電動自転車の建物内持ち込み禁止”は突然始まったため、戸惑う人たちが続出した。多くの人にとって、電動自転車は今まで日常の交通手段であった。
しかし、ある日突然、家に置けなくなったのである。
家に置いてあった電動自転車に乗って外に出かけ、家に帰ろうとしたら、管理人(保安)に止められ、「電動自転車は持ち込み禁止だ」と言われたら確かに困るかもしれない。
電動自転車に乗る人が確実に減った
電動自転車を家に置けなくなった人はどうしただろうか。家から乗れないなら意味がないと思い、処分してしまった人も多いのでは無いだろうか。
スクーターに近い大きさの電動自転車の置き場確保は難しいだろう
事実、最近深センの道から電動自転車がかなり減ったと思う。
今後、深センから電動自転車は絶滅してしまうのだろうか。
【参考記事】 ■ 中国にはフル電動自転車がたくさん走っている。乗ってみた感想。リスクは? |
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この記事へのコメント
PMZ
アパート内への持ち込みが禁止されてから、ワッとばかりに外に駐車されるようになりましたが、それもずいぶん減りました。
電気自転車専用駐車場もできましたが、それですべて吸収するのも無理でしょうしね。
言われてみると、道路を走っている電気自転車も少なくなって、電気自転車のお店自体も減ったような気もします(?)。
代わりに、仕事用で使われているらしき、ごつい電気自転車が割合的に増えたような気も?
これからどうなるんでしょうね。
管理人
コメントありがとうございます。
今後は電動自転車も登録、ナンバー取得が求められ、ちゃんとした電動自転車のみが生き残っていくのでしょうか。
AO_yhcuhv
電動自転車には驚いたものです。気づくと音もなく後ろに来てるし、もはや自転車ではない速さ。
それがもう減ってるのですね。
いろいろなことで思いますが、本当に情報がすぐ変わってしまうのが中国ですね。
お店なんかもすぐ無くなって新しいのできてて、ビックリします。近々渡航予定です。自転車、少なくってる見てきます(^_^)
管理人
コメントありがとうございます。
そうですね。中国は変化が本当に早いです。
近々中国渡航とのこと、楽しまれてくださいね。