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中国で流行りだしたレンタル自動車
今や中国の大都市内に溢れかえっているレンタル自転車。日本では全く考えられないシステムである。
道路上に停車している自転車のQRコードをスキャンすれば(事前登録必要)自動で鍵が開き、そのまま乗り、どこにでも乗り捨てることができるのだ。
使用後、時間に応じて料金が自動的に電子マネーで引き落とされる。
放置自転車問題、電子マネーの詐欺問題、事故があった場合の責任問題などがあるため、日本ではまず実現は不可能であろう。
もちろん中国でもこれらの問題はこれから出てくるだろうし、解決していかなければならないと思うが、
しかし、実際に使ってみると、とにかく便利だ。
現在の深セン市民にとって、レンタル自転車は必要不可欠な交通手段となっている。
同様のシステムのレンタカーが出た
このレンタル自転車が中国の市街地に表れ始めたのが2016年の前半である。それから遅れること約1年、今年2017年の初めころから同様のシステムのレンタル「自動車」が運用を開始した。
レンタカーは世界各国でも当たり前のサービスで、何がすごいの?と思うが、驚きなのはそのシステムである。
そうなのだ。
基本的にはレンタル自転車と同じようにスマホ一つで借りられるのである。
レンタカーアプリ「ponycar」
レンタカーの借り方
レンタカーの借り方は以下の通りである。見てもらえるとわかるが、レンタル自転車のシステムと何ら変わらない。1:アプリをダウンロード
まずはスマホにアプリをダウンロードする。現在、この手のレンタカー会社は7社を超えているそうである。
2:登録する
携帯電話の番号を入力し、認証コードをメールで受け取る。それを入力すれば完了である。
3:免許証の登録
免許証の登録をする必要がある。スマホで免許証の写真を撮り、それをアプリ上で送信するだけだ。4:デポジットを払う
使用前にデポジットを支払う。レンタル自転車は99元~299元だが、レンタル自動車は500元~2000元くらいである。
日本円にして8000円~35000円くらいである。
気軽に使い始められる値段設定である。
5:付近に停車しているレンタカーを探す
アプリ上で付近に停車しているレンタカーを探す地図上に表示されるところはレンタル自転車とそっくりである。
アプリ上で予約も可能である。
鍵は登録済みのアプリの入ったスマホをもって近づくと自動で開くもの、Bluetoothで開くもの様々である。ハイテクだ。
車内に置いてある、もしくは鍵ボックスにおいてある鍵を使用すればエンジンをかけられる。
そのまま普通に運転を開始すればオーケーである。
6:給油、充電は?
運転中、給油(バッテリーカーの場合充電)が必要になった場合どうすればよいのか。それは簡単。普通に給油、充電を行い、支払いは車内にある給油(充電)カードで行えば良いのである。
自分はあくまで規定で定められたレンタル料金だけを支払えば良いということである。
7:返却
最後に返却だが、レンタル自転車の場合と違い、さすがにどこにでも乗り捨てオーケーというわけには行かないようだ。決められた駐車スペースに停める必要がある。
また、レンタカー会社によっては市街に出てはいけない(同一市内のみ使用可能)などの決まりもあるようである。
8:費用は?
気になる費用だが、もちろん各社で、また都市で多少の違いがある。上で例を挙げたレンタル自動車「ponycar」を深センで利用すると、以下の費用がかかる。
費用・車種 | 2人乗り | 5人乗り |
---|---|---|
1㎞あたり | 0.99元 | 1.68元 |
1分あたり | 0.15元(夜間0.02元) | 0.29元(夜間0.02元) |
具体的な費用を計算してみたが、こんな感じだ。
●2人乗りを3時間借りて50㎞くらい乗った場合だと、
180分×0.15元
+50㎞×0.99元
=76.5元(約1200円)
●5人乗りを24時間借りて200㎞くらい乗った場合だと、
960分×0.29分 278.4
+480分×0.02元 9.6
+200km×1.68元 336
=624元(約10000円)
うーむ、それほど安くない。日本の方が安いと思う。
「ponycar」で借りられる車種
問題点
このアプリを利用したレンタカーだが、どんな問題点があるだろうか。考えてみた。
まず考えられるのが、事故時のトラブルだ。
もちろん、保険には加入してある。
事故時は最大450元の負担のみで、それ以上は保険から支払われるとなっているが、
本当にちゃんとした保証やサービスは望めるのだろうか。
また、故障等のトラブルの際、面倒なことになりそうだ。
利用者は自分の車ではないので大事に使うことはあまり考えられず、故障率も高くなるだろう。
不安点はたくさんあるが、
スマホ一つで自動車を借りられるシステムを作ってしまった中国。さすがに車の場合は自転車のように簡単にはいかなく、本当に大丈夫なのか?と不安に感じる点もあるが、とにかくすごいの一言だ。
法的要求がたくさんある日本では絶対に実現不可能なサービスではないだろうか。
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