スポンサーリンク
完全無人のショップ?
驚くニュースが飛び込んできた。7月8日、中国の杭州市で完全無人のお店がオープンしたというのだ。
アリババグループの会長であるジャック・マー指導の元作られた店で、「taocafe」という名称のお店である。
中国語では「超市=スーパー」と書いてあったが、インターネット上で売っているような店をそのまま現実の店にしたなので、普通にイメージするスーパーとはちょっと違うが、おしゃれな店構えだ。
「taocafe」
それにしても、気になる。
完全無人って?・・どういうことなのか?
支払いは店外に出るだけ
無人を謳っているのは、支払い時にレジ店員に会う必要はなく、ただ店外に出ればいいだけだからだ。店外に出るだけって?
それで支払いができるの?
どういうこと?
と思うが、なんと個人認識システムを利用し、店内から品物を普通に持ち去るだけで、誰が買ったかをシステム判断し、その人の支付宝(アリペイ)から自動で購入金額が引き落とされるのである。
本当に・・・?
そんなことが実現可能なのか?と思うが本当らしい。
個人認識システムとは?
聞いたことないこのシステム。一体どんなものなのか。
なんと、店内にはいたるところに監視カメラがあり、店内にいる全ての人を顔、骨格などから個人を特定するシステムらしい。
店内にいる何十人もの客を同時解析し、しかも誰がどの商品を手に取り持ち去ったかのかもこのシステムが認識するというのである。
すごすぎるでしょ…。
入店から出店までの流れ
入店から出店まではこんな感じである。入店する
入店前に当然事前に会員登録をしておく必要はある。登録済みの会員は、スマホのQRコードを入口のゲートにかざすだけで、入店できる。
欲しいものを手に取る
あとは普通に店内でショッピングを楽しむ。欲しいものを手に取り、カバンに入れてしまってもオーケーだそうである。店内での行動は全て個人特定システムにより解析されているのだ。
店を出る
あとはそのままその商品を持って(またはカバンに入れたままでもオーケー)外に出ればいいのである。レジでの支払いは必要ない。え?マジ?と思うが、
出口ゲートで人の顔、骨格から個人を特定し、その中を通ると、その人が店内から何を持ち去ったのかを自動認識して、即時その場でその分の商品代金が自動で引き落とされるのである。
この個人認識システムの精度は高く、サングラスをかけ、軽く帽子をかぶった程度でも問題ないから驚きだ。
ただ、完全に顔が見えない状態などで顔認識できない場合、出口のゲートは開かない。
出口のゲート
個人を特定し、即時自動で引き落とされる。
店を出るとすぐにスマホに通知が届く
信じられないが・・
まるでSFのようなシステムである。信じられないが、既にこの完全無人のお店はすでに中国杭州でオープンした。
そして今後、中国国内で展開していくとのことである。
考えられるメリットとデメリット
すごすぎるシステムだ。勝手ながら、この完全無人のお店のメリットとデメリットを考えてみた。
メリット
一番のメリットは何と言っても人件費の削減だろう。トラブルがあった時のために、少数のスタッフは必要になるだろうが、基本的にはレジ係はいらない。
無人であることで、店のランニングコストは相当低く抑えられるはずだ。
さらに、宣伝効果は絶大だろう。
「本当に持ち出すだけで引き落とされるのか?」と思うのは私だけではないはず。
しばらくの間は、この目新しいSFのような最新システムを試してみたいという人がどんどん店に来るであろう。
そして、店内での行動はシステムによって監視され、持ち去ったものの代金は自動で引き落とされるので、万引きは不可能となる。これは店側や客にとっても素晴らしいことではないだろうか。
デメリット
もちろんデメリットもある。まず、システムの信頼性だ。
店の説明では、「個人認識システムは信頼できるので、その人の口座からちゃんと引き落とされる」と書いてある。
そして、サングラスをかけたりしてもちゃんと認識する様子が動画で証明されている。
確かに、性能は高そうだし、素晴らしい技術だと思うのだが、本当に100パーセント間違いなく認識できるのだろうか。と思う。
会員の中で超激似の人がいないとも限らないし、例えば悪意を持った人が、他の会員の精巧にできた顔マスクを装着してスキャンゲートを通過しないとも限らない。
新しいシステムなので、どんなエラーが生じるかわからない。勝手にお金が引き落とされてしまう可能性はゼロとは言い切れないのではないだろうか。
また、個人認識システムに管理され、個人を特定された上に行動まで監視されるわけである。かなりの量の個人情報を預けることになるので、情報漏洩などの問題あった場合を考えると少し怖い。
すごいシステム
しかし、なんにしてもすごいシステムだ。システムが個人を認識し、店から持ち去るだけで自動決済とは。
日本では技術的には可能でも、個人情報保護法とか様々な法令に阻まれて実現は相当難しいかも知れないなぁ…。
モバイク然り、電子マネー然り、そしてこの顔認識支払いシステムもまた然り。
リスクを恐れず、なんでも試してしまえる中国はある意味すごい可能性を秘めているのかもしれない。
スポンサーリンク
この記事へのコメント