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1997年7月1日
1997年7月1日は香港にとって歴史的な日だった。そう、香港がイギリスから中国に返還された日だ。
その日に、それまではイギリスの統治下にあった香港の主権が中国に移ることになったのである。
しかしながら、中国政府が完全に主権を握ることはなかった。
鄧小平が一国二制度を提示し、香港返還後も、香港独自の行政が続くことになったのである。
結果、香港は”中国の一地域”となっているものの、現在に至るまで、中国本土とは全く別の”国”と言っていいほど異なった状態を保っている。
大混乱を招いた1997年
しかしながら、香港が変換された1997年頃は一国二制度が一体どういうものになるのかわからず、大きな混乱を招いた。こちらのページに書いたように、深センの隣町深センは当時まだまだ発展途上だったのである。
正直なところまだまだ文明的な人が少なく、危険なこともあったため、多くの香港人は中国本土を恐れていた。
今はすでに大きな変化を遂げ、すっかり様変わりしてかなり進歩した深センだが、それでも怖くて本土には行けないという香港人が今もまだまだたくさんいるほどだ。
そんな彼らが20年前、香港はまもなく中国に返還吸収されると聞いた時、大きな不安感に襲われたのは想像に難くない。
結果、多くの香港人が香港から逃げるように飛び出し、イギリス連邦内の国に引っ越しするという移民ブームが起こったのだ。
その後、彼らは返還後も以前と香港の様子が変わらないことを知り、徐々に香港に戻り以前の生活を取り戻した。
2017年7月1日で20周年
あと数日でその日から丸20年経つのだ。私も香港が中国に変換されたというニュースをリアルタイムで聞いたのを覚えている。
当時は、まさか20年後自分が香港や深センを拠点にしているとは思いもしなかったが、結構大々的に報道されていたので、記憶は鮮明だ。
あれから20年も経つのか。
早いものだ・・時間が流れるのは。
返還20周年で香港の対応はどうなのか
香港では、返還20周年を祝うイベントを企画しており、香港の街を歩くと、20周年の看板や広告や垂れ幕などをよく見かける。特に丸20年目の7月1日午後8時からはビクトリアハーバーで記念式典花火大会が行われ、中国の習近平主席も香港に訪れるそうである。
国を挙げての大々的なイベントになる模様だ。
その花火には1,200万香港ドル(約1億7千万円)もの予算が注ぎ込まれているそうなので、かなり見応えがあるものになると思われる。
しかし、すごい人出になりそうだし、テロ防止のため色々なセキュリティチェックも強化されるため、7月1日は香港観光には向かないかもしれない。
香港人の関心度は高くない
大きなイベントが行われるが、一般の香港人の関心度はそれほど高くないようだ。香港人何人かに聞いてみたが、
「あぁ、そういうイベントあるみたいだね。」
「別に特に何も変わらないよ」
と、いう冷めた答えが多かった。一般の香港人はあまり興味がないのかもしれない。
これから香港はどうなるのか
香港が中国の特別行政区になった1997年、中国政府はこの状況が50年続くことを約束した。つまり、2047年までは今の一国二制度の状況が続くということである。
現在も香港は中国本土と全く異なっている。制度、通貨、言語から雰囲気まで、香港は香港独特のものを持っており、私はそれが好きだ。
しかし、徐々に中国と香港の差が無くなってきているという見方もある。
これから香港はどのように変わっていくのだろうか。
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