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レンタル自転車の傘バージョン?
最近、深センの福田、南山などの欄干に同じデザインの謎の傘が掛けられているのを見かけるようになった。なんと、これはスマホ一つで自由に借りられるレンタル傘なのだそうだ。
最近は深セン市内のどこでもモバイクなどのレンタル自転車を見るようになり、利用されている方も多いと思うが、わかりやすく言うと、それの傘バージョンだ。
使い方は?
欄干に掛かっている傘はダイヤル式の鍵が付いていて、そのままでは使用することができない。スマホにアプリを入れ、デポジットを払い、傘についているQRコードをスキャンすればパスワードが表示される。
そのパスワード通りに傘のダイヤルを回せば、傘を開くことができるようになるのである。まさに、レンタル自転車と同じシステムを活用したレンタル傘サービスだ。
使っている間利用料がかかり、使い終わったらアプリの使用終了終了ボタンを押すと料金発生は停止する。
その後、傘を閉じて鍵を閉め、その場の適当なところにかけておけばいいのだ。
「e傘」のAPP
利用料は?
ちなみに利用料だが、デポジットは19元、利用料は30分あたり0.5元となっている。
始まったばかりのサービス
このサービスは「深セン市一傘科技術有限会社」という、2017年4月12日に登記されたばかりの会社が始めたサービスである。本当に始まったばかりだ。
しかし、この傘レンタルのシステムを考えてみると、決して成功しそうなビジネスとは思えない。
計画では3000万本の傘を中国並び海外にばらまこうとしているらしいが、本当にうまくいくのだろうか。
問題点
なぜなら、このレンタル傘は、ほぼ使用者のモラルに頼ったシステムになっており、モラル・・・を語るのは難しい周囲の現状を考えると、普通にタダで使われまくってしまうのではないか・・と思う。例えば、こんな問題がある。
一度パスワードを知られたらずっと使われる
QRコードをスキャンするとパスワードが表示されるが、それはずっと変わらないため、それを覚えられたらずっと無料で使われてしまうことになる。しかも、パスワードを表示して、すぐに返却手続きされた場合、そこで利用料の発生はストップするが、自動で鍵が閉まるわけではない。
鍵を閉めなければ普通に使用可能なのだ。
そのままずっと無料で使われる恐れもある。
傘にはGPSがついていない
傘にはGPSがついていない。なので、盗まれたら会社側としては、もう探しようがない。
全ての傘にGPSをつけたらコストがかかりすぎて逆効果なのかもしれないが・・
デポジットだけで収入を得るつもりなのか
以上のことから、利用料による収入が入るかどうかは、利用者のモラルにかかっている。平気でその辺にごみを捨てるような人たちが、ちゃんと利用料を払って傘を使用するだろうか・・。
難しいような気もする。
もしかしたら、e傘の会社は登録のデポジットを主な収入にするつもりなのではないだろうか?
大量に傘のごみがあふれる可能性
そして、ほぼ間違いなく起きるであろう問題は、傘のごみが街に溢れることだ。普通使っていてもいつかは壊れる傘。
まして、自分のものではなく、しかも大量に街の欄干に掛かっているなら、粗末に扱われるのが目に見えている。
そのうち、道路、駅、公園、マンションの管理区内でも傘のごみがあふれてしまうのではないだろうか。
e傘を管理している「深セン市一傘科技術有限会社」がその問題をどうするのか、ちゃんと計画を立て、責任を持つとはなかなか思えない・・。
今のところは使う予定はない
個人的には、今まで通り折りたたみ傘を持ち歩くつもりなので、このレンタル傘を使う予定はない。今後、もし私の予想を覆し、すごく便利だと思えるようなら利用も考えてみたいが・・・。
その可能性は高くないような気もする。
もし、利用した方がいたら感想を教えていただけると幸いである。
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この記事へのコメント
PMZ
また面白いものが出てきましたね。実物をみたことがないのですが、さっそくネットで調べて満たした。
http://tech.sina.com.cn/i/2017-05-18/doc-ifyfkqwe0090375.shtml
このサイトによると、一応、GPSで位置情報はつかめるようです。
さらに、(暗号は固定だから)家に持って帰って家族で(ただで)使いまわしてもらって構わないとのことです。つまり、「望むのなら、無料でずっと使っていてもらっても構わないよ」という姿勢のようです。
でも、「それじゃ利益がでないじゃないか」となるわけです。不思議に思って、考えてみたのですが、
レンタル自転車の場合はOFOのようにキー暗号固定であれば、往復で利用しようという発想になり、私用車としてしまう人が出てきます。
しかし、このE傘の場合、重い傘(杖に使えるぐらい丈夫らしいです)ですから、雨の日に外にもって出て帰りに晴れていても持って帰る人ならば、そもそもが(自分で買って)折り畳み傘を使ったほうが便利だということになります。だから、E傘を使うなら使い捨てで置いてきたほうが本人にとって便利なことになります。たまたま往復とも雨の場合や、雨の日外から帰宅する場合以外は私用傘とするメリットがありません。つまり、OFOのレンタル自転車と違って、永久に私用化される可能性が少ないと言えます。
そして、使い捨てで外に置かれた傘を使う人は暗号が必要になり、お金を払う必要が出てきます。
さらに、レンタルシステムとしてはGPSは使っておらず、キー暗号は固定ですが、GPSでの位置探知ができるのだそうです(太陽電池付き)。そして、傘回収スタッフグループが回収に回るのだそうです。
だから、帰宅時の利用が多くたまってしまった傘の回収は可能になっています。これで戸外と家にある傘とのバランスをとることが可能になっています。レンタル会社側は、家に置いておくことを認めているので、傘泥棒というわけではありませんから、必要な数以上家にある場合には素直に返却に応じるのではないかと思います。(余分な分は、むしろ、アパートの入り口あたりにたまる可能性が高いかと思います。)
かくして、レンタルE傘は大成功!とはならないですかね(笑)。
ペッペケ
コメントありがとうございます!
色々調査してくださりありがとうございます!
GPSついているのですね。すみません、調査不足でした。
。・°°・(>_<)・°°・。
確かに、PMZさんのおっしゃるように考えれば、なかなか成功の可能性もあるビジネスなのかもしれません。
中国の人口を考えたら、1本19元、使用料0.5元でも莫大な市場になり得るかもですね。
失敗するか成功するかはわかりませんが、新しいことに挑戦していることは素直にすごいと思います。