※2018年1月24日更新
2017年からCRSが開始され、HSBCの口座開設が面倒になった
先日、HSBCの口座開設方法について書いたが、2017年からさらに面倒になった。2017年1月1日から、共通報告基準(CRS(Common Reporting Standard))が開始されたためだ。
これは日本や香港を含む世界101カ国の国や地域が自国に非居住の人の銀行口座情報を交換する取り決めである。
目的は各国の銀行が情報を交換し、脱税や悪用を防ぐことだ。
それは良いことなのであるが、開設に手間が増えたのは事実だ。悪用をせず真面目に銀行を使用する人にとっては面倒以外の何物でもない。
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2016年と変わったのは?
2016年まではこんな感じで開設できた→日本人が香港HSBCを開設する方法まとめ
しかし、2017年になって、CRS(共通報告基準)が開始されたため、2016年に必要だったものに加え、さらに納税者番号、日本居住者であれば、個人番号(マイナンバー)の提出が求められるようになった。
これで香港の口座の情報が自動的に日本政府に報告される訳である。
個人の情報が外に出るというのはあまり気持ちの良いことではないし、情報漏洩などが起きないか少し心配ではある。
実際のところどうなのか?HSBC以外の他の香港の銀行口座はどうなのか?
気になるのは、実際のところどうなのか?ということである。CRSは始まったばかりなので、実はまだ2016年までと同じようにパスポートと住所証明があれば作れたりするんじゃないの?まだ大丈夫な銀行もあるんじゃないの?
そう思う人もいるかも知れないが、実際は香港の全ての銀行できっちり納税者番号、日本居住者であれば、個人番号(マイナンバー)の提出が求められるようである。
最近、香港に口座を開設しに行った人の話を聞いたが、HCBC、ICBC、中国銀行(香港)など、香港の銀行数行で聞いたが、全く同じ回答、つまり、「納税者番号、日本居住者であれば、個人番号(マイナンバー)の提出が必要です。」と言われたそうだ。
2017年の今現在は、これらの提出が出来なければ香港で口座の開設は不可である。
これは2017年のICBCの開設申込書。「税務番号を書け」と書いてある
2016年まではこんな欄は無かったのだが…
その他の開設の条件は変わらず
2017年から求められるようになった、「納税者番号、日本居住者であれば、個人番号(マイナンバー)の提出」以外の条件は以前と変わらない。パスポート、住所証明、英語か中国語で説明できること、などである。
詳しくはこちらをどうぞ。
■日本人が香港でHSBC、ICBCなどの銀行口座を開設するために必要な4つの準備と書類 |
しかし、脱税や悪用を防ぐ国際的な取り決めが設けられるというのは時代の流れで仕方ないのかも知れない。
開設は面倒になったとは言え、難易度は以前と変わらず
提出物が増え口座の開設が面倒になったとは言え、これは準備さえすればいいのだ。むしろ香港の口座開設において一番の問題は、2016年までと変わらず、銀行口座の開設が本当に必要だということを英語か中国語でちゃんと行員に説明することである。これができるなら問題なく口座は開設できるはずだ。
つまり、2017年になって、香港の口座開設は面倒にはなったが、難易度は変わってはいないと言えるだろう。
■香港HSBCに関する記事まとめ
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この記事へのコメント
ポンタ
HSBCの口座を今年は開設したいと思っていたところです。
華南にトータル10年います。
まだ帰国予定はありません。
そこで、溜まってきた人民元を安全なところに移したいと思い、考え付いたのが香港のHSBCでした。
ところが、納税者番号というのが今はあるのですか?
日本を留守にしている間でに変わってしまったのですね(・・;)
海外在住者もこの納税者番号が必要ですか?
住所証明は、今は深センに住んでいるので深センの公安で発行していただいたものがあります。これで日本にいない証明になるかと思いますが…
ペッペケ
深セン在住の友人がつい最近HSBC、ICBC、中国銀行(香港)で挑戦しましたが、全て「納税者番号がないとダメ」という同じ回答なので、これは香港全ての銀行での決まりなのだと思います。
全ての銀行で確認したわけではないのですが…。
また、住所証明は中国のものではダメです。私も以前中国の住所証明を持って行きましたが門前払いで、英文か中国語の「日本の」住所証明じゃないとダメと言われました。
結構日本の銀行で英文の住所入りの残高証明を取り、無事開設できました。
今はこれに加えて納税者番号が必要ということみたいです。結構面倒になりました…。
以下、過去に書いた記事です。よろしければ参考にしてください。
うまく開設できることを願っております。
http://hongkongshenzhen.seesaa.net/article/444898747.html
http://hongkongshenzhen.seesaa.net/article/442169110.html
ペッペケ
追加でご提案ですが、
まずは、香港のHSBCに行かれて、現状を話し、開設には具体的に何が必要か詳しく説明を受けたらいいかと思います。そして、担当者の名刺を預かり、「書類を準備できたら、またあなたにお願いします。」と約束します。
そうすると次回以降並ばずに、受付に「○○さんをお願いします」と言うだけで通してもらえます。
私もこんな感じで数回行きました。2回目以降は同じ担当者で、相手もわかっているので、スムーズでした。
ご参考になれば幸いです。
PMZ
私もHSBC香港と東亜銀行に口座を持っていますが、現在登録してある住所は、両方とも中国の住所です。現在のところは問題がありません。
当初(10数年前)は、双方とも香港オフィスが住所となっていましたが会社を辞めた関係で、4,5年前に中国の住所に変更しました。(住所については特に証明書を要求されたことはなく、私が自分で書き込んだだけです)。
今のところ問題ないですが、遅かれ早かれ既存のカスタマーにも納税番号の登録要求とかが来るのかもしれませんね。でも、日本に住んでいないので、やるとすれば中国の番号になるのかな。
ポンタ
ご丁寧なアドバイス感謝です!
やはり、一度出向いて確認するのは大切ですね。
何回か出向くつもりで挑戦してみようと思います。
結果報告しますね。
ペッペケ
情報ありがとうございます。
やはり住所は開設時が重要なのですね。開設後は自由に変更できるのでしょうか。
私は昨年度開設しましたが、中国の住所証明は使用できないといわれました。
今後、おっしゃるように、すでに開設している人も、追加で税務者番号が必要になってくるのでしょうか・・。
ペッペケ
コメントありがとうございます。
うまくいくといいですね。
海外在住組がどのように日本の税務者番号を取得できるのかなど、もし可能でしたら書いていただけると、ありがたいです。
通りすがり
ググるとわかりますが、HSBC香港やシティバンク香港は、数年前から非居住者口座を開設できる国を限定しています。
マレーシアに在住している場合は、HSBC香港もシティバンク香港も口座は開設できません。
また、住所証明も国の制限があることが多いです。自分は別の銀行口座を開いたのですが、マレーシア在住なのにマレーシアで発行された住所証明は一切そのままでは受け付けられず、マレーシアで発行された住所証明をシンガポールの公証人に認証してもらう必要がありました。その銀行では、アジアの場合、日本、香港、シンガポールで発行または認証された文書しか通用しませんでした。CRSとは関係ない規制です。
ペッペケ
私も日本非居住者(中国在住)で、中国の住所証明を持って行った時は一切受け付けてもらえませんでした。
しかし、日本の住所記載のある日本の銀行証明で香港HSBCの開設に成功しました。
もしかして、これって裏技なのでしょうか?
2016年12月のことです。
しかし、年が明けて2017年1月に行くとCRSのため、納税者番号が必要と言われました。
通りすがり
裏技というより、銀行の内規で開設可能な「国籍と居住国の組み合わせ」が決まっているだけでしょう。
わかりやすいのがイギリスの銀行で、ロイズTSBなどはオンラインで「国籍と居住国」を入力すると申し込み可能かどうかが表示されます。
日本人の場合は、確か、日本在住者はダメで、香港かシンガポールに住んでいれば申し込み可能でした。
乙3
2017年5月に東亜銀行開設時はCRS書かされましたが、国民番号は不要でした。CRSの紙にサインのやり直しにだけ呼出されました。やったのはサインだけです。ほかは口座番号名前以外空欄でした。
東亜は酔っ払いで香港人嫁と口座開設行きましたが、IDとパスポート、香港の住所が判る郵便物だけで大丈夫でした。
HSBCは必要書類は窓口行った時点では、パスポート、id以外に住所が判る郵便(とHKD5000)って言われました。開設手続中にCRS用に国民番号って言われるパターンでしょうね。
香港id持ちでもAIA香港は日本人の保険引き受け拒否する様です。PRid持ちは行けそう、日本住所無しは会社判断っぽいです。日本の保険業法絡みです。
AIAブローカーに公式告知が有った様で、却下された日本人がすでに居ます。
前は日本在住で無くて海外ビザ持ちなら在タイ、マレーシアの日本人でも買えた様ですが。
ペッペケ
コメントありがとうございます!
詳しい実体験を書いてくださり、感謝です!
今後開設に挑戦する方の参考になると思います!