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振込みの後に画面に出た表示
今日はATM銀行振込みの話である。少し前から、中国のATMで振り込みを行うと、このような表示が出るようになった。
これ
「取引を受理しました。24時間後振込み」と書いてある。
そして、下の方にはこうも書いてある。
「人民銀行の要求に基づき、受理後24時間後、振込みを行います。」
24時間後?あれ?1日遅れるの?
そう思ったが、よく考えてみたら、個人的には良い取り決めだと思う。
振込め詐欺を防ぐため
受付後24時間後に振込みが実行されるのは、振込め詐欺を防ぐためだ。振込め詐欺は、家族等を装った詐欺師から「今すぐ振り込まないと大変だ!」などと焦らされて正常な判断ができない状況に追い込まれ、振り込んでしまう場合がほとんどだ。
多くの人は振り込んで数時間後に冷静さを取り戻しておかしいことに気づくのだが、すでに振り込んでしまっているので、その時には手遅れなのである。
逆を言うと、振り込んだ人が冷静さを取り戻すまでの時間振込みが実行されなければ、ほとんどの振込め詐欺は防げるということだ。
24時間の猶予時間があれば、万が一騙されていたとしても気づくことができる。このシステムのおかげで詐欺を未然に防げたケースは多いのではないかと思う。
「24時間遅れたら困る!」という人もいるかもしれないが、本当に急ぎの場合は窓口に行けばいい。
中国でも振り込め詐欺は深刻な社会問題となっているため、24時間遅れの送金実行はなかなか良い取り決めだと思う。
中国のATMに貼られている振込詐欺注意のポスター
似たような注意喚起のポスターがどのATMにも貼られているが、すでに騙され、焦っている被害者の目には入らない…。
日本人でも詐欺に遭う
いや、でも私は日本人だし、中国語で「オレオレ!」と言われても騙されるはずがない、と思っているかも知れないが、日本人も油断は禁物だ。詐欺注意換気の情報によると、実際日本人が詐欺に遭い、お金を騙し取られたケースもあるようだ。
何軒かは家賃の振込で詐欺が発生している。
例えばこんなケースだ。
被害者には、大家からこんなメールが来た。
大家だけど、今月から家賃を妻の口座に振り込んで、よろしく。 〇〇銀行 ×××××××××× ※もちろん上記内容は中国語 |
「妻の口座」となっていることろがミソだ。
中国人は夫婦別姓のため、大家の苗字と違ってもおかしくはないからだ。
運悪く、ちょうどその日に家賃を振り込もうとしていたため、被害者の日本人は疑うことなく振り込んでしまった。
振り込んだあと、大家に直接連絡して偽物とわかったが、手遅れだった。
もし、24時間振込みの実行が遅れていれば被害は防げただろうに…。
誰もが騙される可能性がある。
詐欺被害のエピソードを聞くと、なんで気づかないの?と思うが、誰もが騙される可能性がある。特に、私は大丈夫だと思っている人ほど危ないとのことだ。
中国生活でも気をつけよう
海外生活組は心のどこかで、言葉も違うし、まさか海外でオレオレ詐欺に遭うはずがない・・・と思うかも知れない。しかし、詐欺の手段もだんだんと巧妙になって来ている。
日本じゃないからといって油断するのは禁物である。
特にお金を振込む時は一度詐欺かも?と疑ってみるくらいがいいかもしれない。
中国でも相変わらず詐欺が増えている。そんな中での中国の銀行の振込み実行24時間遅れシステムはなかなか素晴らしい取り決めだと思う。
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