香港の平均寿命が世界一
以前は日本人の平均寿命が世界一であったが、数年前、香港に抜かれてしまった。今年2016年、厚生労働省が行なった調査によると、今年も日本は香港に及ばなかったようだ。
今年の調査によると、日本人の平均寿命は男性が80.79歳(世界4位)、女性が87.05歳(世界2位)で、ともに過去最高を更新したのだが、
香港はそれ以上に平均寿命が伸び、男性が81.24歳(世界1位)、女性が87.32歳(世界1位)と、世界一の長寿国となっている。
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なぜ日本より香港の平均寿命が長いのか?
なぜ香港はこれほど平均寿命が長いのだろうか。正直、環境や食の安全に関しては、日本の方が香港より基準が高いと思うし、先進医療などの技術に関しても、日本は決して香港に負けていないと思う。
では、どうして香港は日本より平均寿命が長いのだろうか。
自分の目で香港の方々や環境を見てきて、私なりに考えてみた。
以下の3つの理由が考えられると思う。
香港が日本より平均寿命が長い理由1
「大災害が少ない」
若い方が亡くなってしまった場合、当然だが平均寿命は大きく下がる。なので国内で大災害などが生じた場合、その国の平均寿命は大きく影響を受けるわけだ。
日本は災害大国であり、地震などの大災害がたびたび生じている。
これは香港に大きく差をつけられている点だろう。
香港は台風は頻繁に来るものの、人命に関わる重大災害は今の所ほぼ生じていない。
「香港は災害で人が亡くなることが少ない。」これが1つ目の理由だ。
香港が日本より平均寿命が長い理由2
「安全な食、医療などの生活環境」
香港は食、医療などに関して、かなり高いレベルにあると思う。上で書いたように、日本と比べるといくらか劣るところも見えるが、世界的に見た場合、トップクラスであり、かなり安全だと言える。
「安全な食、医療などの生活環境。」これが香港を世界一の長寿国に押し上げた2つ目の理由である。
香港が日本より平均寿命が長い理由3
「高齢者が楽しく過ごしている」
私が香港の方々を観察した上で思う、香港が世界一の長寿大国になった最大の理由がこれだ。香港の年配の方々は、毎日本当に楽しく過ごしているように見える。
文化の違いなのかもしれないが、香港のおじいちゃんおばあちゃんはよく外で遊ぶのである。いろいろなコミュニティを作り、いたるところで談笑しているのを見かけるのだ。
例えば、香港のマクドナルドでは、おじいちゃんおばあちゃんが店内の一角を完全に占拠し、一日中そこで談笑しているのをよく見かける。最近もマクドナルドに行ったが、夜の9時過ぎにもかかわらず、10人以上のおじいちゃんおばあちゃんが楽しそうに談笑していた。学生顔負けのパワーである(^^;
他にも、公園や公共のスペースで、将棋を指したり、トランプをしたり、踊りを踊ったりしているおじいおばあグループをよく見かける。
彼らを見て思うのは「老後を楽しく生きてるなぁー!」ということ。
そう、
この楽しく過ごす日々こそ、長生きの秘訣だと、私は思うのだ。
幸福感が体にもたらす影響は計り知れないと言われている。免疫力の向上、回復力の向上などがあり、ストレスを感じて生きて来た人はそうでない人と比べてはるかに老化が早いと言う。
積極的に外出し、友達を作り、老後も楽しみを持って生活することが、香港の年配の方々にとってのパワーとなり、平均寿命を世界一にした最大の理由なのではないだろうか。
日本人は退職後…
一方、日本では現役時代は仕事人間としてバリバリ働いていたものの、退職とともに生きがいや喜びを失ってしまう方が香港より多いように感じる。日本の真面目な文化、他の人と一定の距離感を保つのが美徳とされている慎み深い文化が影響しているのだろうか…。バリバリ仕事一筋で働いて来た現役時代を終えたあと、友達を作るのも難しく、生きがいを持てない高齢者が日本には、殊の外多いのではないだろうか。
また、年金がもらえなかったりする不安なども老後の喜びを奪う一員なのかもしれない。
この老後の不安感や孤独感が、日本の平均寿命を下げている一因なのではないだろうかと思ってしまった。
人生に喜びを、生きがいを
日本は食や環境、福祉などの分野では疑いようもなく世界一レベルだ。しかし、安心、幸福、楽観的に老後を生きていくという分野では日本はまだまだ改善の余地があるように思う。
日本の高齢者が第二の人生を思い切り楽しみ、謳歌できるようになれば、日本人の平均寿命は再び世界一に返り咲くと信じている。
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