中国で根強い人気の王老吉(ワンラオジー)
中国で根強い人気の飲み物、王老吉(ワンラオジー)をご存知だろうか。中国国内では、涼茶と呼ばれる漢方飲料分野でシェアNo.1を誇る飲み物であり、スーパー、コンビニ、個人商店など、飲み物を扱っているところならほぼ100パーセント売っている。
人気の理由はなんなのか?
中国医学の「上火」という考え方が影響し、体の中の悪い熱を取ってくれるとされる涼茶が非常に人気なのである。
なお、「上火」についてのコラムのリンクは記事下に貼ったので見てほしい。
加多宝(ジャードゥオバオ)と王老吉(ワンラオジー)
さて、中国のお店でこの「王老吉(ワンラオジー)」を買おうとすると、デザインが良く似た加多宝(ジャードゥオバオ)という飲み物の存在に気づくはずだ。加多宝(ジャードゥオバオ)と王老吉(ワンラオジー)
飲んでみてもほぼ味は変わらない。
あれ??
同じなのに名前が2種類?
加多宝(ジャードゥオバオ)と王老吉(ワンラオジー)?
これは…なんなのか?
実はこの2つに飲み物にはちょっと黒い歴史がある。
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2種類の涼茶飲料が生まれた理由
加多宝集団(ジャードゥオバオ・グループ)は元々、「王老吉(ワンラオジー)」を販売していた。つまり、簡単に言うと、
加多宝(ジャードゥオバオ)は会社名で、
王老吉(ワンラオジー)は商品名だったわけだ。
しかし、ここに一つ大きな問題があった。
"王老吉(ワンラオジー)"というブランド名の権利は広州医薬集団という会社が所有しており、
加多宝集団(ジャードゥオバオ・グループ)は"王老吉(ワンラオジー)"という名称を使うため、広州医薬集団にライセンス料を支払っていたのである。
しかし、後日、広州医薬側の総経理が加多宝から賄賂を受け取り逮捕されるという事件が発生し、ライセンス契約が破断。
さらに"王老吉(ワンラオジー)"の権利を巡って、加多宝集団(ジャードゥオバオ・グループ)と広州医薬集団が法廷で争い、最終的には、加多宝集団(ジャードゥオバオ・グループ)が敗訴、"王老吉(ワンラオジー)"を販売できなくなったのである。
それ以降、広州医薬集団が"王老吉(ワンラオジー)"を、加多宝集団(ジャードゥオバオ・グループ)が涼茶の名称を変え"加多宝(ジャードゥオバオ)"として販売しているのである。
これが、加多宝(ジャードゥオバオ)と王老吉(ワンラオジー)という酷似した二種類の涼茶飲料が存在している理由だ。
味は?
この二つの涼茶飲料は上記したように、ほぼ味は変わらない。漢方の薬草茶に砂糖を入れた飲み物で、結構甘い。薬草茶と言うが、個人的には結構飲みやすい味だと思う。
ルートビアの炭酸を抜いた味だとか、午後の紅茶のストレートティーを甘くした味だとか言われるが、
やはり、それらの味とは違う。
加多宝(ジャードゥオバオ)と王老吉(ワンラオジー)の味だとしか言えない。
私は結構美味しいと思う。飲んだことがなければ、話のネタにでも、一度飲んでみてはいかが?
あらゆる病気の根源「上火」とは?
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