中国で最も複雑な「老街」駅
深セン市内に、一度入ったら2度と出られない、恐怖の地下鉄駅がある。恐怖の地下鉄駅…というのは少し大げさだが、
深センの「老街」という地下鉄の駅が、中国で最も複雑で、なかなか出られないと言われているのは本当だ。
「老街駅」はイミグレがある「罗湖」から二駅目で、市内中心部に位置する。
しかも地下鉄1号線と3号線の乗り換え駅で、毎日多く人が利用するにも関わらず、案内表示したがって地下に降りても、なかなか地下鉄の構内に入れない。今度は逆に地上に出ようと思うが、これまた迷ってしまい、出られないのだ。
案内表示従っても出られない?
それはどういうことか?
偽物の案内表示がたくさんある
どうして案内表示にしたがっても迷ってしまうのか。なぜなら、偽物の案内表示がたくさんあるからだ。
え?偽物の案内表示?
にわかには信じがたい話なのだが、
この地下鉄が繋がっている地下商店街の人たちが勝手につけた偽物の案内表示が通路にたくさんあるのだ。
地下鉄の乗客が、地下通路の最短ルートを通って地下鉄に乗ってしまったのでは、奥まったところにある店の方には客が行かず、売り上げが伸びない。
それで、本物と同じような案内表示を勝手につけて店の方に誘導しているのだ。
矢印が向いているのは正しい方向ではなく彼らが誘導したい店の方向なので、それに従って歩くと同じところをぐるぐる回ることになる。
スポンサーリンク
実際に行ってみた
偽の案内表示がたくさんあるのは、老街駅のC出口を出たところにある「檸檬街商城」という地下商店街だ。では、実際に行ってみよう。このように案内表示に従うと、ぐるぐると地下街を歩かされることになる。さすが噂の地下鉄σ^_^;
どうすれば迷わない?
どれが偽物か区別がつかないので、ここでは案内表示を見たらダメ。地図を見て、自分のいる場所と目的地の方向を確認し、方向感覚を頼りに歩く必要がある。
もしくは、迷ったら地下街の店員に聞くこと。さすがに彼らは方向を知っている。
黙認されている
観光旅行で行ったら、この噂の地下鉄で迷ってみるのも面白いかもしれない。しかし、よくよく考えたら偽物の案内表示は消防上、大きな問題だ。
地下街で火事などが起きた時、偽看板の存在を知らない人は正しい方向に逃げることができず、人命に関わる大事件に発展しかねないからだ。
一部の個人商店が利己心から行ったこの行動は非常に危険だということがわかっているのだろうか…?
いずれにしても、この偽看板問題は黙認されそのままの状態が続いている。
ここは深セン市の中心にある、多くの人が利用する乗り換え駅。もし火事など、避難が必要な状況になった場合、大混乱は必至である。
重大事故が起きないことを願う今日この頃である。
【この記事はここまで】お読みくださりありがとうございます
スポンサーリンク
この記事へのコメント