湖南料理
今日は湖南料理のお店で食べられる快餐(ファーストフード)について書きたいと思う。中国語で「湘菜」という湖南料理は湖南省の郷土料理で、中国8大料理のうちの一つ。唐辛子をたくさん使った辛い料理が多いので、辛党の人には特に オススメの中華料理だ。
中国の言葉で、湖南人は「怕不辣(辛くないものが怖い)」と言われる。たしかに、湖南の人は辛党ばかりである。私にも湖南人の友人がいるが、唐辛子が入ってない料理は全然物足りないと言っていた。
もちろん、レストランでは、注文時に唐辛子を入れないように言うこともできるので、辛さが苦手な人も食べてみてほしい。
「不要辣椒(ブヤオラージャオ)」=唐辛子を入れないで
「微辣(ウェイラー)」=辛さ控えめで
と言えばいい。
オススメメニューベスト3
では、湖南料理のお店で食べられる料理ベスト3を紹介したいと思う。私が好きでよく食べる個人的なランキングで、湖南料理というより湖南料理店で食べられる料理なので悪しからず。(^◇^;)
1位「尖椒回锅肉(ジエンジャオホイコーロー)」
これは「尖椒(ジエンジャオ)」と豚肉を強火でガーッと炒めた料理。本当は四川省発祥の料理らしいが、湖南料理の一つになっている。
個人的には2位を引き離した1位で、私は湖南料理を食べる時かなりの確率でこれを注文する。
「尖椒(ジエンジャオ)」はピーマンの仲間でシシトウを大きくしたような形をしている。ピーマンの味に似ているが、辛味が強いのが特徴。ピーマンのもつ旨味と滋味、それに辛味が重なって、私的にはたまらなく美味しいと思える野菜である。
「尖椒(ジエンジャオ)」と豚肉の相性がこれほどいいとは!と思うほどの素晴らしいうまさである。この料理を考え出した湖南料理人に心からの賞賛を送りたいと思う。
「この組み合わせを発見した君は名探偵湖南(コナン)だ!」と!
(大変申し訳ございません(^◇^;))
味付けには豆を発酵させて作った湖南省特性の「豆豉(トウチ)」を使っている。これには味噌と醤油ともまた違う独特な香りがあり、深みのある素晴らしい味わいを生み出している。
味は少し濃いめでご飯によく合い、おかずとしては最適だ。気付いたらご飯をお代わりしてしまっていることだろう。
「尖椒(ジエンジャオ)」自体が辛く、唐辛子が入っていないので、「唐辛子抜き」の選択ができず、辛いのが苦手な人にはちょっと厳しいかもしれないが、是非試してもらいたい一品である。
2位「金针菇日本豆腐(ジンジェングーリーベンドーフ)」
これは湖南料理なのかどうなのかわからない。ネットで検索してみたが、謎のままだ。とにかく、湖南料理店のお店でも食べられる。
初めて料理名を見た時は日本豆腐ってなに?っと思ったが、これは柔らかい卵豆腐を丸い大きさに形成し、表面をほんの少しだけ揚げたもの。表面が薄皮状になっているので、箸で持っても簡単には崩れず、食べやすい。
なぜ日本豆腐というのか全くの謎だが、ともかく、普通に美味しい卵豆腐である。
この料理は"日本豆腐"と、中国語で「金针菇(ジンジェングー)」と呼ばれるエノキダケを優しく炒めたものだ。ピーマン、にんにく、パプリカの刻んだものも入っている。
湖南料理店では珍しくあまり辛くない料理なので、辛いのが苦手な人でも美味しく食べられるだろう。
上記したように丸い形状の"日本豆腐"は箸で持ち上げても崩れないが、口に入れてひと噛みすると、中のふわふわの豆腐が飛び出してくる。その柔らかな食感は心地よく口の中を滑り抜けていく。
1位の「尖椒回锅肉(ジエンジャオホイコーロー)」は塩分が強く、ガツンとしたインパクトの味がするのに対し、「金针菇日本豆腐(ジンジェングーリーベンドーフ)」、は優しい味がする。オススメの一品だ。
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3位「茄子豆角(チエズドウジャオ)」
「茄子(チエズ)」はナス、「豆角(ドウジャオ)」は細長い品種の豆だ。
これを多めの油で炒めあげたのが「茄子豆角(チエズドウジャオ)」である。
湖南料理らしく大量の唐辛子が使われているこの料理。激辛かと思いきや、見た目の印象ほど辛くないのである。なぜなら、この唐辛子は辛味が弱めで香りが強い品種のもの。主に香りをよくするために入れられているのだ。
湖南人は唐辛子を入れると「辛い」とはあまり言わず、「香りが良くなる」という表現をよく使う。これは、この香り高い唐辛子を使っているからなのだろう。
もちろん、唐辛子は唐辛子。辛くないわけではないので気をつけてほしい。「見た目の感じよりは辛くない」ということである。
では、食べてみよう。
ナスには油と調味料の旨味がたっぷり染み込んでいて旨味の塊になっている。そのままナスだけを食べ過ぎたら少しくどいかもしれないが、「豆角(ドウジャオ)」と交互に食べることで、くどさを感じることなく美味しくいただける。
「豆角(ドウジャオ)」と呼ばれる細長い豆は、豆の部分は発達しておらず、豆皮をメインで味わう品種だが、適度な歯ごたえがあり、しっかり豆の味がして美味しい。
ナスと「豆角(ドウジャオ)」とご飯を交互に口に運んでいるうちに、いつの間にか大盛りのご飯がなくなってしまうだろう。
どこで食べる?
本場湖南省に行けば1番美味しいのかもしれないが、深センにもたくさん湖南料理のレストランがある。湖南料理は中国語では「湘菜」と表記される。「湘」の文字が湖南料理という意味なので、レストランを探す時は注意して見てみよう。
湖南料理のお店は、店名に「湘」の字が使われていたり、入り口に大きい「湘」の字が書かれているので、すぐに見分けがつくはずだ。
中国に来たら、中国8大料理の一つ、ウマ辛い湖南の味をぜひ試していただきたいと思う。
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